2023.07.20

~こんな案件ありました~ 「建物は地盤が肝心」

#板根富規弁護士#欠陥住宅・住まいのトラブル#不動産

備後地方のとある団地で、注文住宅の立派な5棟の建物が、地盤沈に より最大30㎝傾きました。
そこは、もともと海だったところを埋め立ててできた団地でした。
傾いた建物で生活することがどんなにつらいことか。
西洋のある物語に、美しい姫を傾いた建物に幽閉したところ、精神に異常が生じたという話があります。
人間にとって、傾いた家に住むことは苦しいことなのです。
地盤沈下の原因は、地盤改良工事のミスと、地盤調査をしなかった施工会社にありました。
そこで5人の依頼を受け、施工業者と地盤改良工事業者、損害保険会社の3社を被告として損害賠償訴訟を提起。3社とも責任は認めましたが、賠償額と3社の負担割合でもめました。
和解成立。
しかし全額賠償とはなりませんでした。その後、被害者はかりの自己負担で修繕するはめに。
家を建てることは、人生最大の買い物です。間取りや設備に神経が行きがちですが、基礎が最も大切。
家を建てる前には、地盤調査することをお勧めします。
運悪く住宅に欠陥が見つかった場合は、建築士と弁護士がペアで相談に乗ってくれる広島欠陥住宅研究会などの各専門機関に相談しましょう。