2023.05.09

空き家を取り壊して駐車場にした場合、固定資産税はどうなりますか?

≪質問≫ 父が死亡し、父が住んでいた土地建物を相続しました。相続した建物は廿日市市の宮島口にあります。
私は、広島市内にマンションを所有し、居住しているこ
とから,父が住んでいた宮島口の建物に住む予定はありません。できたら、この建物を取り壊して、駐車場として活用したいと考えています。税金面で注意する点を教えてください。

≪回答≫ 空き家を取り壊して更地にすると、固定資産税が6 倍になりますから、注意が必要です。
たとえ使っていない家でも, 家屋が建っている土地は「住宅用地」として固定資産税が軽減されます。そのため、家を壊して駐車場にすれば住宅用地ではなくなり、固定資産税が「通常」の額に戻されてしまいます。
住宅用地の固定資産税は、200㎡以下の部分は更地の6分の1になり、200㎡を超える部分は3分の1です。例えば200㎡で固定資産税評価額が6千万円の土地に家屋が建っていれば固定資産税は「6千万円×6分の1×1.4%(固定資産税の税率)」で年14万円ですが、更地にした場合には6倍の84万円となり、年間70万円もの差が出てしまいす。価額が高い土地であればあるほどその差は大きくなります。
廿日市市の場合には、都市計画税(0.3%)も課税されます。建物を取り壊したことによる固定資産税・都市計画税の増加分と、駐車場で得られる収益見込みとを比べてみて下さい。駐車場収入が低いようであれば、取り壊さず、そのまま建物を利用されたら如何でしょうか。建物は少しリフォームして賃貸することもできます。